人と人との出会い。それは唐突で、偶然で、思いがけない「対話」の始まりになる。もちろん「対話」は言葉を交わすだけに限られない。同じ時間を共有することが、「対話」の本質的な基礎を成している。時に、誰かを思いとどまらせ、時に、誰かを後押しをする。そんな、契機としての出会いを素朴に描き出しているストーリーが詰まった短編集です。
『medium』(講談社)でもそうだったけど、推理力等のずば抜けた「技」を持ちながら天然の性格を併せ持つことでギャップを生じさせ「可愛く」描かれる女性主人公、というキャラ像に一抹のあざとさを拭えないながらも、エンターテイメント性の高さから最後まで楽しく読んでしまった・・。
近頃メジャーな小説を読み始めたのだけれど、昨今のメジャーはこんな感じなのだろうか、と素朴な疑問。
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